【浴室リフォーム】冬の浴室はヒートショックが起きやすい
ヒートショックとは、急激な温度変化によって体に負担がかかり、健康に悪影響を及ぼす現象です。特に冬場に多く見られ、暖かい部屋から寒い浴室に移動するときなどに起こりやすいです。
対策を講じることで、ヒートショックのリスクを減らし、健康的で快適な住環境を作ることができます。
目次
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なぜ浴室でヒートショックが起こりやすいの?
ヒートショックはお風呂場だけで起こる現象ではありません。
急激な温度変化によって血圧が急に上下し、めまいや立ちくらみ、場合によっては失神や心臓・血管の疾患を引き起こすことを指します。この現象は特に冬場に起こりやすく、どこでも発生する可能性があります。
ヒートショック=お風呂というイメージが強いのは、お風呂場が特にヒートショックを引き起こしやすい場所であるためです。浴室や脱衣所は家の北側に位置することが多く、暖房設備が整っていないことも多いため、冬場の入浴時に暖かい居間から寒い脱衣所・浴室、そして温かい湯船と急激に温度が変わることで、血圧が乱高下しやすくなります。
また、トイレも温度変化が起こりやすい場所であり、注意が必要です。暖房設備を整えたり、温度差を減らす工夫をすることで、ヒートショックのリスクを軽減することが大切です。
ヒートショックになりやすい人
ヒートショックになりやすい方としては、高齢者や高血圧、生活習慣病などの持病を持つ方が挙げられます。
ご家族に該当する方がいる場合は、定期的に様子を見に行くなど、周囲の人もサポートすることが大切です。
ヒートショックのリスクが高いとされる要因を以下にまとめましたが、あくまでヒートショックになりやすい人の特徴であり、ヒートショックは誰にでも起こる可能性はあります。
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65歳以上の高齢者である
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高血圧、糖尿病、動脈硬化の持病がある
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肥満、不整脈、睡眠時無呼吸症候群がある
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浴室に暖房設備がない
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一番風呂や熱いお風呂が好きである
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食事後、飲酒後、薬の服用後にお風呂に入ることがある
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帰宅直後など体が冷えている状態でお風呂に入ることが多い
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30分以上湯船につかっている
「若いから大丈夫」「持病がないから安心だ」と思うのではなく、「自分もヒートショックになるかもしれない」と考えて、日々の入浴時に意識することが大切です。
浴室リフォームと断熱の効果
ヒートショックを予防するためには、入浴前や入浴中の対策もありますが、浴室の温度を安定させることが非常に重要です。そのための有効な方法の一つとして、浴室の断熱リフォームがあります。
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温度変化を減少: 断熱リフォームを施すことで、浴室の保温性が向上し、急激な温度変化を防ぐことができます。これにより、ヒートショックのリスクが大幅に軽減されます。
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エネルギー効率の向上: 断熱性能が向上することで、暖房効率が高まり、エネルギーの無駄を削減できます。結果的に、光熱費の削減にもつながります。
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快適な入浴環境の実現: 断熱リフォームにより、浴室内の温度を快適な状態に保つことができ、寒い冬でも心地よい入浴が楽しめるようになります。
お風呂・浴室の断熱の方法
タイル張りお風呂からユニットバスへ交換
タイルはその特性から冷えやすく、冬には床が冷たく感じられ、断熱性が低いという欠点があります。
一方、ユニットバスは床暖房機能が付いているものや、浴室全体が断熱層で囲まれているものが多く、タイル張りの浴室に比べて、より快適に過ごすことができます。
浴室がタイル張りなら、リフォームでユニットバスへ交換するのもひとつの手です。
断熱材を入れる
壁や床に断熱材を追加することも効果的です。断熱材を使うことで、外気を遮断し、浴室内を暖かく保つことができます。また、空気を含んだ断熱層は温度の変化を抑え、快適な入浴環境を作り出します。
さらに、湿気に強い断熱材を選ぶことで、湿気による腐食やカビの発生を防ぐことができます。これにより、長期間にわたって浴室を清潔で健康的な状態に保つことができます。
窓の断熱性能を上げる
断熱性を向上させるためには、浴室の窓をリフォームすることも効果的です。
今ある窓に内窓をつけて2重の窓にしたり、熱の伝導率が低い素材の窓ガラスを使ったりすれば、外気が伝わりにくくなり浴室が冷たくなるのを防げます。
浴室換気乾燥暖房機を設置する
浴室換気乾燥暖房機を設置することで、入浴時の空気を暖かく保ち、快適に過ごすことができます。お風呂に入る前にスイッチを押すだけで浴室内を暖めることができるため、子どもや高齢の方でも安心して利用できます。
さらに、多機能な商品もあり、洗濯物を乾かしたり、カビの繁殖を抑えたりする効果があるため、非常に便利です。これらの機能を活用することで、より快適で健康的な入浴環境を整えることができます。
お風呂だけでなく脱衣室も断熱
ヒートショック対策を万全にするためには、浴室だけでなく脱衣所にも断熱機能を施すことが重要です。脱衣所も温度差の影響を受けやすい場所ですので、服を脱ぐ場所を暖めておくことで、より安心して入浴することができます。
さらに、一部のユニットバスは脱衣所を含めた断熱構造を持っているため、全体の断熱性能を向上させることができます。こうした製品を導入することで、家全体での温度差を減少させ、ヒートショックのリスクをさらに軽減することが可能です。
まとめ
ヒートショックの対策
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リスクが高い要因:
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高齢者、高血圧、糖尿病、動脈硬化などの持病がある
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浴室に暖房設備がない
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一番風呂や熱いお風呂が好き
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食事後、飲酒後、薬の服用後にお風呂に入る
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帰宅直後など体が冷えた状態で入浴する
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30分以上湯船につかる
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予防のポイント:
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脱衣所や浴室を事前に暖める
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浴室換気乾燥暖房機を設置する
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入浴中は換気扇を止める
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リフォームによる対策
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浴室の断熱リフォーム:
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壁や床に断熱材を追加する
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湿気に強い断熱材を選ぶことで腐食やカビの防止
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窓の断熱リフォーム:
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内窓の設置や断熱ガラスの使用
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ユニットバスへの交換:
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タイル張りより断熱性の高いユニットバスに交換
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浴室換気乾燥暖房機の設置:
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浴室を暖め、洗濯物の乾燥やカビの防止機能もあり
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脱衣所の断熱:
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浴室だけでなく脱衣所も断熱構造にする
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